香りの原料 お香・フレグランス
※お香・エステバンはメーカーの物流条件が変更になったため、販売を停止しています。今後はまとめ売りのみの販売となる予定です。
香りはある時代では神に祈りをささげる神聖なものであり、ある時代では生活の中の安らぎを得るためのものであり、そして人とのコミュニケーションをはかるものでした。ここでは、香りのもととなる原料と香りの種類、産地など説明します。
香木系の香料
沈香 じんこう(Agarwood)
沈香となる原木には香気がなく、老木や土中に埋没した倒木、枯木のほか虫食いなどのさまざまな原因で傷つけられた傷害木に真菌類が作用して、長い年月の間に薫香を発する樹脂が生成して沈香となる。沈香は字のごとく水に沈む木であり、比重が大きく香物質の樹脂分が多い。
- 香調 - 甘み、辛味、苦味、酸味などで表現される香りであり、また香木によりそれぞれ特有の香りがする。
- 産地 - ベトナム、カンボジア、インドネシア、ミャンマー、ラオスなど。
沈香を主香料としたお香 - 香伝 沈香甘み合わせ、香伝 沈香辛味合わせ、フレグランスメモリーズ シルクロードドリーム、かゆらぎ 沈香、沈香寿山、あかり香炉かゆらぎ、香木 沈香刻
白檀 びゃくだん(Sandalwood)
半寄生常緑の喬木で高さは3~4m。樹肌は灰白色で滑らかである。葉や樹皮はほとんど香らず、心材部分に甘みのある東洋調には欠かせない芳香がある。このサンダルウッドには変種が多いが、インド産のものが芳香性で高級品とされる。
- 香調 - インド産はソフトな甘いウッディ調のバルサミックな香気を有し、香気の持続性が著しい。産地により香りの特徴が異なる。
- 産地 - インド、インドネシア、オーストラリア、チモルート、トンガなど。
白檀を主香料としたお香 - 源右衛門 梅小紋、香伝 白檀合わせ、ナチュレンス オリエンタルマインド、かゆらぎ 白檀、毎日白檀香、特製白檀香、あかり香炉かゆらぎ、香り袋、香木 白檀刻、パシフィカ ワイキキピカケ
白檀を香料としたルームフレグランス(エステバン) - テッケトンカ、アンバー、サンタル、ブラウンノート、セダー、ピボワンヌアンペリアル、バラードクレオール、クールドパリ
生薬系の香料
桂皮 けいひ(Cinnamon)
クスノキ科の樹皮を乾燥したもので、古代エジプトでは、ミイラ作りの防腐剤として使われていた。現在は、菓子、カレー、ソーズなどの食品香料のほか、健胃剤、解熱剤、鎮痛剤など生薬、石鹸、化粧品に使われている。
- 香調 - スパイシーノート。
- 産地 - 中国、セイロン、ベトナムなど。
桂皮を主香料としたお香 - ニューモーニングスター アース、フレグランスメモリーズ パリカフェ
桂皮を香料としたルームフレグランス(エステバン) - テッケトンカ、パイン、バラードクレオール、アンバー、クールドパリ
丁子 ちょうじ(Clove)
かつては手に入りにくく、非常に貴重とされていた。香料以外の用途に、スパイスとして料理の味付けに使用される。正倉院の御物の中にも見られ、古くから日本に入ってきている。
- 香調 - スパイシーノート。ピリッとした辛味調の匂いの代表。
- 産地 - マダガスカル、インドネシアなど。
丁子を香料としたルームフレグランス(エステバン) - テッケトンカ、セダー
大茴香 だいういきょう(Staranise)
シキミ科の常緑喬木の成熟果実を乾燥させたもので、リキュール、菓子、歯磨きにも用いられる。中華料理の香辛料『八角』としても有名で、生薬では健胃剤として使われる。
- 香調 - アニス様の甘い芳香。
- 産地 - 中国広東、広西、福建省、インドシナ北部など。
大茴香を主香料としたお香 - 香伝 大茴香合わせ、練香 千代の松
安息香 あんそくこう(Benzoin)
エゴノキ科の幹に傷をつけ、この樹液を乾燥したもので、保香剤として薫香に、その他歯磨き、化粧品、鎮咳鎮痛の生薬に用いられている。シャム安息香(タイ安息香)とスマトラ安息香がある。
- 香調 - バルサム、バニラ様の甘みのある香り。
- 産地 - タイ、ベトナム、スマトラ島など。
龍脳 りゅうのう(Borneol)
熱帯雨林に分布するフタバガキ科の常緑樹の樹幹の心部にある空隙の奥深くにある結晶性顆粒。墨の清々しい香りは龍脳を加えることによって得られる。防虫剤、防腐剤として古くから使用され、マルコ山古墳(約1,500年前)の遺骨から検出されている。代用品として、安価な樟脳が使われる。
- 香調 - カンファリック。
- 産地 - マレー半島南部、スマトラ、ボルネオなど。
龍脳を主香料としたお香 - 香伝 薄荷合わせ
動物性の香料
貝香 かいこう(Babylonia)
バイ貝の蓋の部分にあたり、貝の種類が特定ではないので、好みで使い分けられる。
- 産地 - ベトナム、マダガスカル、ザンジバルなど。
麝香 じゃこう(Musk)
雄の麝香鹿の香嚢を抽出して乾燥したもので、1頭からたった30gしかとれない。それ自体は強く鼻を刺す悪臭を放つが、1/1000以上に薄めると官能的な芳香になる。化粧品、香水はもちろん強精興奮、媚薬剤としても用いられる。1973年ワシントン条約により特別な場合以外は輸入が禁止されている。そのため、禁止以前に輸入された麝香か、合成ムスク(ホワイトムスクなど)を使用している。
- 香調 - アニマルノート。
- 産地 - ヒマラヤ、チベット、中国南雲、四川、インド、ネパールなど。
麝香を主香料としたお香 - 香伝 麝香合わせ、フレグランスメモリーズ サハラムーン
ムスクを香料としたルームフレグランス(エステバン) - マリンノート2、ブラウンノート、バラードクレオール
フローラルやハーブなどの香料
パチョリ(Patchouli)
シソ科の多年生草本。パチョリの葉は青々としているときには匂いが無く、枝を離れて強い匂いを放つ性質を持つ。日本では薫香用として古くから用いられてきた。また、香水にもベチバー、白檀と同様にベースノートとしてよく用いられる。
- 香調 - ウッディノート。重く、オリエンタルノートの代表格。
- 産地 - インドネシア、インド、中国、スマトラ島など。
パチョリを主香料としたお香 - ナチュレンス オリエンタルマインド
パチョリを香料としたルームフレグランス(エステバン) - セダー、テッケトンカ、ブラウンノート、アンバー
ラベンダー(Lavender)
ラベンダーは標高700~1500m地帯に生育する。類似種としてスパイクラベンダーやラバンジンなどがある。もともと、ラベンダーはオーデコロンを中心に使用されていたが、昨今のハーブ関連ブームにより用途が拡大している。近年では、この香りに精神安定の効果があるとして使われるようになってきた。
- 香調 - ハーバルノート。
- 産地 - フランス、ブルガリア、イギリス、北海道など。
ラベンダーを主香料としたお香 - アロマサプリ ラベンダー&ブルーベリー、ナチュレンス コンフォータブルタイム、ニューモーニングスター グラス、エヌケーピュア ラベンダー、ルーミィ リラックス、四季百香 ラベンダー、フレグランスメモリーズ ラベンダーキッス
バラ(Rose)
非常に華やかな香りで3大フローラル調の代表格である。現在バラの品種は数千種類に及ぶが、香りが強く香料としてよく使用されるのは2つである。
- ローズ ダマセナ(Rose Damascena) - 別名バラの谷と呼ばれるバルカン半島の南斜面は気候、土壌ともにバラの育成に最適といわれている。ここで採油されるものは香りが強く、フレッシュ、そして独特のハニー調をもっている。
- 産地 - ブルガリア。
- ローズ センチフォリア(Rose Centifolia) - 強い香りを持っているが、ブルガリア産と比較するとソフト、スパイシーである。花精油の中で最もよく使用されている。
- 産地 - 南フランス、モロッコ、エジプトなど。
バラを主香料としたお香 - アンミング2、アロマサプリ ローズ&赤カシス、エヌケーピュア ローズ、ルーミィ クリーン、フローレンス ヴィーナスローズ、フレグランスメモリーズ アラビアンナイト、フレグランスメモリーズ ローズアベニュー、花の花 薔薇、特製花の花 薔薇、パシフィカ ペルシアンローズ
バラを香料としたルームフレグランス(エステバン) - ブラウンノート、オーブイリゼ、クールドパリ
ベチバー(Vetiver)
ベチバーは熱帯から亜熱帯にかけて生育するイネ科の多年生植物である。オイルは根から得る。ベチバーオイルは保留性と、力強いウッディな香りのために、重厚なオリエンタル調をはじめ、幅広い香調にベースノートとして使われる。
- 香調 - 根っこや土の匂いを連想させるウッディーアーシーな香り。
- 産地 - レユニオン島、インドネシア、ハイチなど。
ベチバーを主香料としたお香 - ナチュレンス カームナイト、フレグランスメモリーズ サハラムーン
バラを香料としたルームフレグランス(エステバン) - エスプリドテ
乳香 にゅうこう(Olibanum)
産地により特定される植物の種類は異なるがいずれも潅木、小喬木の樹皮に傷がついたときに滲み出る乳白色の樹液で、空気に触れると黄色く固化する。乳香はキリスト教における薫香で、西欧で広く使用される。
- 香調 - 爽やかな甘みのあるバルサムノート。
- 産地 - スーダン、ソマリア、エチオピアなど。
ゼラニウム(Geranium)
高さ1mにのび広がる比較的低木の常緑多年生草本で、植物全体に香りがありローズピンク色の花を咲かせる。香料は花が開く前に枝葉を集めて水蒸気蒸留、抽出製造される。さまざまなタイプの調合香料に使用されるため、香料素材として重要なものになっている。世界中で栽培されている。
- 香調 - 強く快いローズ様の香り。
- 産地 - 南アフリカ原産。レユニオン島、中国、モロッコ、タンザニア、ケニアなど。
ゼラニウムを主香料としたお香 - アンミング、アロマサプリ ゼラニウム&グリーンティ、ナチュレンス リフレッシュタイム
ジャスミン(Jasmin)
ジャスミンはローズとともに、最も好まれ頻繁に使用される香料素材である。花は夜半過ぎに満開になるので、香りが最もよく調和した午前5時から9時までに収穫するのが好ましい。フランスのグラース地方が産地として有名であったが、収穫量、労働力などの問題から、現在はエジプト、モロッコ、インドに産地が移っている。
- 香調 - 3大フローラルのひとつで、優雅で豊潤な香りはホワイトフローラルの代表格といわれる。
- 産地 - エジプト、モロッコ、インドなど。
ジャスミンを主香料としたお香 - エヌケーピュア ジャスミン、かゆらぎ 茉莉花、フレグランスメモリーズ スウィートハイビスカス、パシフィカ タヒチアンガーデニア、パシフィカ ワイキキピカケ
ジャスミンを香料としたルームフレグランス(エステバン) - ブラウンノート、オーブイリゼ
イランイラン(Ylang Ylang)
イランイランは熱帯気候下の海岸線地帯で育成する。フローラル調の調合香料として多用されるとともに昨今ではエッセンシャルオイルとして使用されている。
- 香調 - ジャスミンと似たフローラルノート。
- 産地 - コモロ諸島、マダガスカル島など。
イランイランを主香料としたお香 - ナチュレンス リフレッシュタイム
イランイランを香料としたルームフレグランス(エステバン) - ピボワンヌアンペリアル、クールドパリ
バニラ(Vanilla)
バニラは、収穫されたばかりのものは香りがないが、加温、熟成促進、乾燥という過程を経ると、茶色になり、バニラの香りを生じるようになる。出来上がったバニラは格付けされ、主にフレーバーとして使用される。
- 香調 - バルサムノート。
- 産地 - マダガスカル、レユニオン島、セイシェル、コモロ諸島など。
バニラを主香料としたお香 - フレグランスメモリーズ ココナッツスカイ、パシフィカ バニラベラクルス
バニラを香料としたルームフレグランス(エステバン) - セダー、パイン、ピボワンヌアンペリアル、バラードクレオール、アンバー、クールドパリ、サンタル
セダー(Cedar)
マツ科ヒマラヤスギ属の木。インドでは聖なる木として公園や社寺の境内などで植えられている。香料としては重要なウッディノートとして広く使われている。
- 香調 - ウッディノート。
- 産地 - バージニア、モロッコ、中国など。
セダーを香料としたルームフレグランス(エステバン) - セダー、サンタル
お香、線香の基材
椨 たぶ(Machilus Thunbergii)
クスノキ科タブノキ属の常緑高木。椨の樹皮は、焚いた際、香りがしないため、粉末にしてお香・線香の基材に用いる。
- 産地 - 台湾、中国、九州以南など。
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