龍村裂を木目込んだ柿沼東光雛人形工房の伝統的工芸品親王飾り 木目込み雛人形
経済産業大臣から認可された伝統的工芸品。芥川龍之介も賞嘆を寄せた龍村の織物を使用しています
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木目込み人形の特徴 - 木目込み人形は、硬い胴体の溝に、布を貼り付けて作った雛人形です。溝に布を木目込んでつくることから木目込み人形と呼ばれ、その作り方から、着物を着せ付けて作られる衣装着と区別されます。木目込み人形も、人数や飾る形式によって、親王飾りや三段飾り、七段飾りがあります。衣装着は、重なる生地の厚みにより、作ることができる人形の小ささの限度があるのに対し、木目込み人形は普通1枚、多くて2~3枚の生地を重ねるつくりから、非常にコンパクトなものがあります。手芸教室などでも作られていますが、緩やかなへこみのカーブなどを再現するのには高度な技術が必要で、人形の形やバランスは工房の技術に大きく左右されます。
龍村裂を木目込んだ柿沼東光雛人形工房の伝統的工芸品親王飾り
- 品番 - hkn8s1831
- サイズ - 約間口63×奥行き34×高さ31cm(枝を含まず)
- ※小道具(持ち物など)はセットに含まれています(撮影時間短縮のため持たせておりません)。
- 伝統的工芸品 - この木目込み人形には『一定の地域で主として伝統的な技術又は技法等を用いて製造される伝統的工芸品』として、経済産業大臣から認可されたマークが、一品一品についています
- 製造元 - 柿沼東光工房
- この雛人形には優雅な光沢と緻密な織りが特徴の龍村裂を使用しています。
- 京都西陣 龍村美術織物 - 『蒔絵の如き、堆朱の如き、螺鈿の如き、金唐革の如き、七宝の如き、陶器の如き、乃至は竹刻金石刻の如き、種々雑多な芸術品の特色を自由自在に捉へてゐる。』かの芥川龍之介が賞嘆を寄せた龍村平蔵の織物。織物はいかに複雑に見えても経緯の糸を組み合わせ、線として存在していた糸を、ひとつの平面として構成されている。この経緯を組み合わせる技法も平織、綾織など数種にとどまります。単純、明快な原理を持つこの織物の可能性を追求し、解析し、芸術に昇華させた、初代龍村平蔵は昭和30年に日本芸術院恩賜賞を受賞、また33年には、紫綬褒賞を受けました。以来、三代にわたって古代裂、有職裂、名物裂、幡、能装束、打掛、錦帯などの研究に、不断の熱意でのぞんできた龍村美術織物です。多様な織物技術、華麗な色彩に満ちた独創的な表現成果は、まさに日本美を代表するものであり、私たちに美の貴さを教えてくれる芸術品といってもよいでしょう。
- さらに、この特別なお雛様に、特別なお花をコーディネート♪アートフラワーデザイナー菅間薫子先生による手作り品です
アートフラワーデザイナー菅間薫子先生による手作り品です。そのため、ひとつひとつ形が違います。コンパクトタイプの親王飾り専用として、梅のお花が登場しました。長い枝の中にワイヤーを入れ、好きな形にアレンジできます。梅の花の枝がお雛様を包むようにセッティングするとすご~く良い雰囲気の雛人形になります。
↓普通の桜橘より(これでも木製井垣の桜橘で立派な部類に入ります)、どれくらいいいか比べてみてください。
この雛人形、柿沼工房で造られました。柿沼工房を指揮するのが柿沼東光。伝統工芸士です。この人です(笑。
柿沼東光プロフィール
- 昭和23年9月東京生まれ
- 昭和49年に伝統工芸士柿沼東光に師事し以来、江戸木目込み人形制作に専念
- 華麗なる色彩による親王飾り、風俗人形などを発表。とりわけ、螺鈿の象嵌や色彩二衣重の木目込み人形など独自の技法を学び、技術向上に努めながら、常に”時代の今”を見つめ、斬新な作品作りに取り組むスタイルで新しい東光ブランドを築いている。
- 平成11年2月 通産大臣認定伝統工芸士
- 平成12年2月 東京都知事認定伝統工芸士
柿沼工房受賞履歴(全国節句人形コンクール)
- 文部大臣賞受賞 昭和60年
- 内閣総理大臣賞受賞 昭和62年
- 内閣総理大臣賞受賞 平成元年
- 東京都知事賞受賞 平成3年
- 内閣総理大臣賞受賞 平成4年
- 通産大臣賞受賞 平成5年
- 通産大臣賞受賞 平成7年
- 文部大臣賞受賞 平成8年
- 中小企業庁長官賞受賞 平成9年
- 通産大臣賞受賞 平成10年
- 文部大臣賞受賞 平成11年
- 中小企業庁長官賞受賞 平成12年
- 中小企業庁長官賞受賞 平成13年
- 東京都知事賞受賞 平成14年
- 東京都産業労働局長賞受賞 平成15年
すごいでしょ。技術の高さがわかります。平成19年は、最優秀技能賞を受賞してました。すごいです。
で、ここで造られたのがわかったら、次はお雛様の質。
このマーク知ってます?
伝統的工芸品指定を受けたものにつけられる、本物の証です。通産大臣に認定された逸品にのみ交付されます。
どこが、本物かって?それは制作の高い技術はもちろん、昔ながらの良い素材を厳選して作る本物なのです。
例えば、生地。
化繊は使用しません。そう、もちろん高級な正絹を贅沢に使用します。
例えば、胴体。
通常は型でとった樹脂を使用します。黄色い素胴(写真)がそれです。
樹脂は変形が少なく取り扱いが楽なためほとんどの木目込み人形に使われます。しかし、このお雛様は違います。
桐塑といって、桐の粉とのりを混ぜ粘土のようにして作るのです。
と~っても手間をかけて昔ながらの技法で造ります。茶色い胴体の写真のものがそれです。後ろの白い胴体は桐塑の胴体に胡粉(貝殻を焼いて細かく粉末にした白色顔料)を塗った仕上げ途中の胴体です。手のかけようが違います。高い技術で手間をかけて作り出されるのです。
これに、生地を木目込んでお雛様の体が作られます。
例えば、手。
通常良く出回っているのは、プラ。
このお雛様の手には、木彫りの手です。
例えば、お顔(頭)。
良くあるのが、石膏の量産品。石膏の頭は、現代になって発案されたもの。伝統的工芸品とはいえません。このお雛様は、焼き物で作られています。石膏のお顔のほうが作るのが簡単なのだそうです。でも、あえて、焼き物にこだわるのは昔ながらの良い素材、作り方にこだわって作った結果なのです。このこだわりが、通産大臣の認定をうけた伝統的工芸品のお雛様となるのです。すご~い♪
簡単な工程は外注に出す場合もあるが、複雑な工程は極力工房で行うほどのこだわりよう。工房の職人はたった10人。もちろん、みなさんすべてが高度な技術者です。一年掛けて造ってもたった10人で造るのですから作れる数は僅か。
雛人形は日本の文化です - 3月3日は女の子のひな祭り(桃の節句)で、お子様の成長を喜ぶお祝い事として日本の五節供のうちのひとつとされます。とりわけ赤ちゃんが生まれてから、最初に迎える節句を初節句といい、盛大にお祝いします。雛祭りは、緋毛氈等で区切って神聖な場所を作り、そこに雛人形を飾ってお供え物をし、女の子の邪気を払って健やかに成長してほしいと願い事をする家庭で行う小さなお祭りです。また、男の子の端午の節句には五月人形や鯉のぼりを飾ります。