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鎧兜の最初に見るところ。五月人形の選び方

鎧兜の仕立てでどのくらい良いものか判断するのには、まず裏を見ます。
裏にはその兜への造った方のこだわりが出てくるものなのです。
普段見ない、鎧兜の裏にはどんなこだわりがあるのでしょう?

その鎧兜の仕立てに一番大きな開きが出てくるのは「白檀塗り」です。
「白檀塗」にも3種類あり、それぞれで大きく値段と手間が異なります。

白檀塗、裾裏白檀塗、総裏白檀塗。

高級な鎧、兜には必ずといって良いほど、この仕上げがしてあります。(一部例外あり。和紙小札の黒塗りと、模写タイプ)

では、その白檀塗とはどんなものかご説明します。

鎧や兜には必ずといって良いほど使ってある小札という部分に白檀塗はしてあります。
仕立て
↑の赤く塗った部分がそうです。(鎧のほとんどの割合を占めます)
波打った板のようで糸を通して綴ってあるものです。

この小札に金箔を貼り、その上から朱漆を幾重にも重ね塗する加工を白檀塗といいます。
この仕立てを施された小札は非常に美しく、輝く朱色をしています。
そして、年月を重ねるうちさらに濃い朱となります。

兜の小札の部分にも上のクラスになると白檀塗がしてありますので、見ていきましょう。
仕立て
おっと、これは何もしていない金物の小札に金色鍍金もしくは塗装、おそらくアルマイト加工(金を鍍金したものではありません)をしたものです。

仕立て
白檀塗が施されているとこのような色になります。
ですが、薄塗なので小札が本来持つ波形がはっきりと出ています。
前に何も言葉がつかない「白檀塗」と呼びます。
数年前は、この仕上げ方は一般的でなく、白檀塗といえば今から説明する裾裏か総裏のことを指していました。
今では厚く重ね塗をしていないものも白檀塗と呼ぶようになってきました。
というのも、本来漆は何度も何度も重ね塗をして初めて漆塗りというのであって、色をつけただけのようなものは漆塗りではないと言う人もいるからです。

手間を掛け漆を何度も何度も厚く重ね塗した下地の胡粉を厚く幾度も塗り、その上から漆を塗った小札を、1番下に使った場合はこのようになります。

仕立て
1番下の小札はつるんとしているのがわかりますか?
これこそが幾重にも厚塗りして造られた手間のかかった小札なのです。
道齋の工房にしたときに聞いたのですが、この重ね塗がとても大変な作業ですごく手間がかかると言っておられました。
使う漆の量も並みではないとも言っておられました。

また、京都の甲冑師が製作する総裏小札には、波板と平板を重ね漆で仕上げたものもあります。

下から二段目以上は波打った薄塗りの小札が使われています。
この仕上げを裾裏白檀塗と呼びます。
つまり、1番裾の部分だけ本格的に白檀塗をしていますって言うことです。

最上級のものはすべてにこの厚塗りした小札を使ったものになります。
仕立て
これがそうです。

鎧の場合、鎧の胴体や草摺りに使っている小札はもちろん、すべてにこの厚塗りの小札を使ったものを総裏白檀塗(そううらびゃくだんぬり)といい、大変贅沢な手間のかかった鎧という事になるのがおわかりいただけたでしょうか?

他には、白檀塗のように朱漆を使わず、黒でしたものもあります。
従来の金物の小札に黒を塗ったものもあります。
さらに、凝った造りのものになると素材にまでこだわったものもあります。

和紙小札といって和紙を何枚も重ね合わせ厚くしたもの(厚さによっても違います、ペラペラのものと重厚なもの)を使います。
この和紙も小さい細長いものに穴をあけ紐で綴って小札にしたものを和紙一閑張と呼んでいます。
仕立て
この左上の小さなものを綴り集めて造ります。
この写真ではおもてに金箔を貼り、裏には白檀塗を施していますが、最近は黒漆(本漆ではなくカシュー漆と思います)を塗った加工が流行っています。
仕立て
これです。
和紙一閑張本小札と記してあります。
糸で綴った痕がこんもりと盛り上がっています。

このようにして和紙を漆で固めて造った鎧は鉄製鎧より軽く、矢もはじき返す堅さを持つので上級の武士が使っていたようです。

小札のことはおおよそわかったでしょうか?
あと、また小札の表を説明いたしますので裏から見えるところにいきましょう。
仕立て
兜鉢(頭にかぶる部分)の裏側です。
布で覆われています。
仕立て
こだわったものは皮で覆ってあります。
良いものはこのように鉢裏が皮で仕立ててあります

ところで、皆さんには信じがたいことかもしれませんが、最近は日本製ではない兜や鎧も出回っています。
たまたま、その外国製の兜を入手しましたので載せます。
仕立て 仕立て
この2つです。
結構良く出来ています。(笑

見分け方はありません
made in japanとはどの鎧兜にも書いてないのでその逆もしかりです。
そこそこ良く見えるので同じぐらいのものの定価をつけ大幅値引きの対象に良く使われているものと思われます。
聞いたことのない作名がついているものは疑ってかかったほうが良いかもしれません。

まとめ
白檀塗 鎧兜全体に使っている小札(波板)の裏に金箔を張った後、朱漆を塗る仕上げ方法で、美しい輝く朱をかもしだします。

その幾度となく厚く重ね塗をしたものを何枚使うかで呼び方が変わってきます。

全体に薄く漆をかけたものを白檀塗(厚塗の小札は使っていません)といいます。

漆を厚く重ね塗りした小札を一番下に使った裾裏白檀塗。

さらにすべてに厚塗の小札を贅沢に使ったものを総裏白檀塗と呼び、鎧兜の仕立てでは上位のランクに位置付けされています。

その上に総裏張小札?というのがありまして、小札の裏に板をもう一枚裏張りして白檀塗をほどこします。
京物の総裏なんていうと、これにあてはまります。
金箔押小札 金色に輝く小札にはアルマイト加工をしたものと、金箔を貼ったものがあります。

金箔を貼った仕立ての中でも、金色にアルマイト加工した箔を貼ったもの、純度の極めて高い純金箔を使ったものの二通りあります。
アルマイト加工 アルミの小札をアルマイト処理し金色にしたもの。
和紙一閑張小札 和紙の目を互い違いになるように幾度にも張り合わせ、小さい縦長の小札を型で抜き、それにに穴をあけた後、糸でつなぎ合わせ漆で仕上げたもの。
中には金箔押白檀塗のものもある。
本物は、小さい小札を漆で固め、それを繋ぎ合わせたらしい。
このほうが小札自体、柔軟性があり自由がきくため。
しかし、このようなつくりは見当たらない。
和紙小札 上記の一閑張を簡略化し、兜などにそのまま使える長い小札を和紙で作ったもの。
要するに、小さい小札を綴って造るのではなく、綴った後の形を型抜きしてつくったもの。
一般的なもの 金物を用いています。
その分厚さにより普通のものと、厚金のものがあります。
さらに、厚金を用いたものの中でも、その厚金を一番下だけに使ったものと、すべてに使ったものに分けられます。
昔の本物は、板を使うか漆で固めた小片を繋いで(違いはわかりますか?節句用は和紙一閑張だと繋いでから漆で固めます)作っていたため、今、よく使われている波打った一枚板の小札は本来の作り方ではありません。
もちろんそのような昔ながらのつくりをした場合、とぉ~っても高くつきます。
なぜなら、武将という特権階級の人を守るために金に糸目をつけずに作っていたためです。
もちろん節句用では、手に届く範囲に収まるように簡略化されています。

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五月人形は日本の文化です - 日本では季節の変わり目の祝祭日のことを節日といい、お供え物をしたり行事を行って祝ってきたという歴史があります。この節日の供え物『節供』という言葉が、節日そのものを指すようになって『節句』という言葉になったともいわれています。その五節供のうちのひとつ端午の節句は、男の子の節供として内には五月人形を飾り、外には鯉のぼりや五月幟をたて、お子様の成長を喜ぶお祝いの行事として生活に定着しています。とりわけお子様がはじめて迎える節句を初節句といい盛大にお祝いします。また、女の子の初節句は、雛人形を飾ってお祝いします。


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